都幾川の河原の小屋で急死した夫
どんな伝承か
真佐子さんは政吉さんを連れて埼玉県東松山市へ帰ってくる。戸籍上は入間市生まれだが、幼いころから箕の行商と修繕を営む親に連れられ、埼玉県中部の広い範囲を移動する暮らしを続けていた。セブリの場が最も多かったのが東松山市周辺で、母が亡くなったのも市内の越辺川の河原だった。三人は同市上押垂の都幾川の河原に小屋を建てて住んだが、平成十一年十月十四日、政吉さんは薪割りの最中に体調を崩し、翌未明に脳出血で急死した。四十四歳だった。
原典より
夫の実家への旅贋金つくりの集団がいた「江戸川の社長さん」の出自第4章 天幕部落の女親分大親分一家のその後生まれた場所にはテント部落があった女傑「おシマおっかあ」—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))
『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。