「長土薩」と囃した木下村
どんな伝承か
上伊那の木下村では、慶応三年十月二十八日に始まった札降りが、十一月に入って本格的なええじゃないかになった。降札に続く祝宴は、前代未聞と記されるほどのにぎわいだった。人々は踊りながら「長土薩」と囃し立て、長州・土佐・薩摩への期待を歌った。著者は、大政奉還後の政情を受けて、討幕派につながる平田派の国学者や浪士たちがこの騒ぎに関わっていたのだろうと推測している。
原典より
ここでも、踊りながら「長土薩」と囃したて、それへの期待をうたったことは、大政奉還後の政情を受けて、討幕派につらなる平田門国学者や浪士たちが、この騒ぎに関係していたことが推測される。—— ええじゃないか(高木俊輔) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔)
『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。