紅羽織で土足のまま踊り込んだ小八木村
どんな伝承か
慶応三年、愛知郡小八木村(現在の東近江市小八木町)では十二月二十七日に皇太神宮の御札が降り、二十九日の神送りまで村中が騒いだ。近くの松尾寺で赤報隊が旗上げする騒ぎがあり、いったんお札降りはやんでいたが、二月十七日にふたたび三宝荒神・皇太神宮などのお札が降った。祝宴には村中はもちろん親類・知人までもが集まり、太鼓・笛・螺貝を鳴らして騒ぎ、白い股引に紅色の羽織を着て、代わる代わる土足のまま家へ踊り入るというありさまであったという。
原典より
また小八木では十二月二十七日に皇太神宮が降り、二十九日の神送りまで騒いだ。—— ええじゃないか(高木俊輔) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔)
『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。