大数珠を担いで回る百万遍
どんな伝承か
百万遍と呼ばれる行事がある。埼玉県の越谷町大相模でも、兵庫県美方郡浜坂町居組でも、大きな数珠や縄の輪をかつぎ、念仏の声や囃し言葉を掛け合いながら家々を一軒ずつ回るのは若者たちである。著者は、その担い手が揃って熱心な仏教の信者だとは限るまいと述べる。祭に加わって神輿をかつぐ若者が、みな信心の篤い者ばかりではないのと同じことで、寺方の仏教行事も、伝統の行事として続くうちに宗祖の姿はほとんど意識されなくなっているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。