すり鉢をかぶる頭痛のマジナイ
どんな伝承か
産経新聞の写真コンクールに、頭痛を治すまじないを撮った珍しい作品が入選したことがあった。『秩父の頭痛マジナイ』と題して撮影したのは秩父市の豊田弘という人物。どこの寺かは分からないが、十一、二歳の男の子が板の間に神妙に坐り、頭にすり鉢をかぶっている後ろ姿を、白衣の老僧が片手をそのすり鉢にかけて何やらありがたい呪文を唱えながらまじないをしている場面だった。
原典より
どこのお寺だかわからないが、そばの坊さんが祈っており、一一、二歳の男の子が板の間に神妙に坐って頭にすり鉢をかぶっている後ろ姿。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。