手製の乳房で満ちるオッパイ神社
どんな伝承か
岡山県清根村の王子神社は俗にオッパイ神社と呼ばれ、堂の中はお礼に納められた手作りの乳房で埋まっている。二十一日間通って祈れば霊験があるとされ、なかなかの繁盛ぶりだという。既製品は一つもなく、心を込めて作った乳房が一対ずつ小枝に打ちつけられ、その周りには、申年生まれの二十六歳の女が乳が余るほど授けてほしいと願う文や、乳が足りずに困っているので助けてほしいと乳の神に訴える願文も見られる。
原典より
岡山県清根村の王子神社は俗にオッパイ神社とよばれ、やはり堂中は礼物の手製のオッパイで満ちている。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。