鶴の池を築いた翁を祀る感謝祭
どんな伝承か
京都府綾部市の時岡神社は、四十三年前に私財を投げ出して「鶴の池」を築いた時岡鶴吉翁を祭神としている。毎年、市長をはじめ地元の関係者が集まり、翁への感謝祭を営んでいる。著者は、亡くなった人に礼をしても無駄だ、感謝するなら遺族に菓子折りでも持っていけと言う人は一人もいないはずだとし、恩に報い感謝することはいつの世にも社会に欠かせない根本の倫理であって、水への感謝や雨乞いを一概に迷信と片づけられないことの例として挙げている。
原典より
京都の綾部市時岡神社は、四三年前に、私財をなげうって 鶴の池”を築造した時岡鶴吉翁が祭神。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。