不老長命をもたらす人貝の伝え
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どんな伝承か
著者の祖父が語ったところでは、人間がフケチノカヒというものを食べると不老長命を保つという。赤貝のような形の貝だそうである。あるとき二人の旅人が山里の一軒家に辿り着いて一夜の宿を求めた。一人の老翁が快く許したが、その夜、厨で老翁が赤ん坊を料理しているのを隙間から見た一人は、魔性の棲家に違いないと思い、連れを置き去りにして逃げ出した。残された男はその料理を食べたためにたちまち若返り、ひどく長寿を得たという。著者は同じ趣旨のものとして、平泉の清悦が山伏の庵で人貝を食べ、四百余年を生きたという伝えも併せて記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
農民俚譚(佐々木喜善・佐々木喜善・東北民俗・大正)
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正期に郷里岩手で採集した昔話・伝説・世間話の集成。和賀郡・岩手郡・胆沢郡・紫波郡の各地に伝わる口承を網羅する。
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