地震になった大力坊
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どんな伝承か
江刺郡に伝わる昔話である。唐の大力坊という大力持ちの所へ、日本の大国という大力持ちが力較べに行った。大力坊の女房が一間四方ほどの火鉢を軽々と運んで来たのを見た大国は、女でさえこれほどならと恐れて逃げ出す。帰った大力坊は雲を起こして追い、海岸で船に金鉤を掛けて引き戻そうとしたが、大国は鉤を摺り切って日本へ渡り、山寺に駆け込んで井戸の釣瓶に隠れた。水に映る影を見て井戸へ飛び込んだ大力坊を、大国は石垣を崩して埋めてしまった。出られなくなった大力坊が口惜しがって時々身動きするのが地震だという。大国はその礼に一生寺に仕え、それがダイコクという名の起こりだと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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