土手の決壊を鎮めた水神様の碑
どんな伝承か
上二丁目の氷川神社のわきの土手に、供養碑が建っている。昔、二丁目は大水に苦しめられ、どれほど丈夫な土手を築いても、氷川様のところだけは決まって切れてしまった。村人たちは懸命に土手を造り直し、水神様に土手が切れないよう祈った。明暦元年には浄財を出し合い、大水が出ないようにと碑を建てた。それからは土手が切れなくなり、村人は安心して暮らせるようになったという。碑には十七人ほどの名が刻まれ、二丁目村を開いた百姓たちの名だと伝わる。
原典より
どんな立派な土手をつくっても、二丁目氷川様の所だけは切れてしまう。—— 八潮市史 民俗編――伝説・怪異(八潮市(編)・八潮市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
八潮市史 民俗編――伝説・怪異(八潮市(編)・八潮市史)
『八潮市史 民俗編――伝説・怪異』は、埼玉県の『八潮市史』民俗編から伝説の部分を収めたものである。市内の各地区で聞き取った稲荷火や狐の嫁取り提灯、狢・河童・蛇の話、徳川家康の鷹狩りにちなむ地名や塚の由来、地蔵や人魂、念仏橋の話を、話者の言葉づかいのまま地区名を添えて並べる。概説のあとに自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三つに分け、話の群ごとに『日本民俗事典』や『武蔵の伝説』などを引いた参考を付ける。