埋めた井戸の底から祟る神
どんな伝承か
仙台市内の旧家には空気抜け管というものがある。ある屋敷では主人が病気がちなので巫女に伺いを立てたところ、この屋敷を建てるとき井戸を埋めて潰したので、苦しいといって祟るのだと告げられた。そこでその旧家は空気抜け管を設けた。井戸底の神はなまずのような顔をしているという。怒らせると水を濁らせたり、病のもとを撒き散らす。ある屋敷では下女がつるべを上げると、井戸底の神がちょこんと乗って上がってきた。神はその下女に惚れ、井戸の底へ引き込んでしまった。いまも二十人町の某家には空気抜け管がついている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承