城山の松で首を吊った女乞食の幽霊
どんな伝承か
播州小田村の城山には、お絹という女乞食が住みついていた。ある家の金を盗んだと疑われたお絹はむごい折檻を受け、身に覚えがないと訴えたまま、城山の松で首をくくって死んだ。それからというもの、お絹を疑った太兵衛の枕元に彼女の幽霊が立つようになり、太兵衛は病みついたあげく、金を盗んだのは実は自分だと打ち明けて処刑された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化と幽霊 怪談揃ひ(大文館編輯部(編纂))
『お化と幽霊 怪談揃ひ』は、播州を中心に摂津・淡路・大阪・神戸の怪異を集めた怪談集である。神戸のチャブ屋に残された下女の片足の靴、明石の坊主橋に出る按摩の怨霊、西瓜に浮かぶ女の顔、淡路洲本の白壁物語、西宮のねてこが池の怪などを、地名と人名を挙げて講談調で語る。三十余りの話を並べ、天保や明治九年の出来事とする話のほか、寄せられた原稿によるとことわる話も含む。