姉神と弟神を祀る両社の宮座と神楽
どんな伝承か
末西・末東の両社は加茂の氏神の御子で、末西は姉神、末東は弟神という姉弟の神である。両社とも例祭は旧九月一日で、祭式の模様も同様であったらしい。当日は社前に長床を置き、中央に弥宜、左右に本役二人、次いで半役二人が坐り、これを宮座といって代々世襲する習わしで、坐席も献灯する場所も家格によって定められていた。末西には他に例のない神楽があり、狩衣・冠姿の四人の少年が締太鼓とベンザラを二人ずつ持って、その音に合わせて「ホゥホゥホゥ」「エイトウエイトウ」と手を舞わせ、頭を振り、足拍子を取って舞った。祭式の後は太鼓だんじりを先頭に、神輿が橋元のお旅所までお旅をした。
原典より
末西・末東の両社は加茂の氏神の御子(末西は姉神・末東は弟神)で姉弟の神である。—— 兵庫県民俗調査報告8――伝説(兵庫県(編)・兵庫県民俗調査報告) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
兵庫県民俗調査報告8――伝説(兵庫県(編)・兵庫県民俗調査報告)
『兵庫県民俗調査報告8――伝説』は、兵庫県の民俗調査報告の一冊のうち、第10章「口頭伝承」を収めたものである。三田市の乙原・小野・尼寺・青野・末の各地区を対象に、集落の発祥や神社、廃寺、城跡にまつわる伝説、天狗に導かれたという松住大権現、狐狸の怪、狼の話などを、聞き書きと『門野氏郷土物語』などの郷土の記録から記す。伝説のあとに昔話とわらべ歌を続け、わらべ歌は地元の中学校生徒会の協力で集めた尻とり歌や羽根つき歌を載せる。