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臼を転がす猿と餅を拾う蛙

所在地福島県南会津郡南会津町界
年代伝承
登場界、斎藤チョセ
出典南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説

どんな伝承か

十二月に餅を搗くカビダレ餅の行事があるが、猿と蛙は搗く米も収穫していなかった。猿は蛙に、餅を搗く音がしたら赤子の泣き真似をしろ、騒ぎになった隙に餅を持って逃げると持ちかけた。首尾よく臼ごと餅を奪って山へ運んだが分け方で揉め、猿は山から臼を転がして先に取った方が全部もらうと言い張った。臼を追って猿が駆け下りるあいだ、跳ねて下りる蛙は木の枝に引っ掛かった餅や道に落ちた餅を拾い、小豆餅や納豆餅をこしらえて食べた。臼の中は空で何も食べられなかった猿は涎を垂らして餅をねだり、蛙は小豆餅を猿の顔めがけて投げつけた。あまり卑しいことはするなという話である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説(南郷村(編)・南郷村史・自治体史(民俗))

福島県南郷村(奥会津)に語り継がれた方言による昔話三十一話と伝説十六話を網羅する。昔話はきのこの化け物・食わず女房・三枚のお札・笠地蔵・桃太郎・猿婿入り・ほととぎすの姉妹・人喰い鎮守・天女の羽衣・羅生門の鬼など、語り手(和泉田の五十嵐ヤスら各集落の伝承者)を明記して収める。

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