白狐を踏み殺した祟り
どんな伝承か
T屋の当主の父の兄が子供の頃、どうしても治らない病気になった。東京の鬼子母神に伺うと、兵隊ごっこで遊んでいるときに白狐の子を踏み潰したので子供の命を取るという、たいそうな怒りだと告げられた。家では、この子は長男で稲荷の上げ下げをしているのだからと伺いを立て、命だけは助けるが足りないものを一つ作ってやると言われた。病は治ったが臍が腐り、病院で取ってしまった。臍がないので力が入らず、車井戸も汲めなかったという。稲荷は御利益もあるが一番怖い荒神だと語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。