権現さんが怒り出した怪
どんな伝承か
取手市で、今から十二年前のこと。鳥居を描いた紙に硬貨を置いて占う「権現さん」という遊びが流行っていた。ある日、語り手が友達と二人で権現様を呼び出し質問を重ねていると、終わろうとしても硬貨が鳥居に戻らず、「私を馬鹿にした」など質問していない言葉が次々に現れた。互いに相手の仕業だと疑ったが、二人とも心当たりがなく恐ろしくなり、ひたすら詫び続けるとようやく硬貨は鳥居に戻ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。