ついて来て大きくなる石神さま
どんな伝承か
蘇原の柿沢に住む男が、野原の一本道で小石を踏み、思わず痛いと声を上げて、その石をつまんでぽいと投げ捨てた。ところが少し歩くと、またその石が足もとにはさまる。それが二度や三度ではすまず、しかも石はだんだん大きくなっていった。男が家に帰ると、石は障子の破れた穴から部屋へ飛び込み、神棚の灯明のまわりをくるりとひと回りして祠の中に収まった。それからというもの、この家には良いことが続いたといい、この石は石神さまと呼ばれている。
原典より
家にもどったところ、石は障子の破れ穴から部屋に飛び込み、神棚のお灯明をくるりと回って祠の中に入った。—— 各務原市史 民俗編――地名伝説(各務原市(編)・各務原市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
各務原市史 民俗編――地名伝説(各務原市(編)・各務原市史)
『各務原市史 民俗編――地名伝説』は、各務原市が編んだ市史の民俗編のうち、地名伝説を述べた部分である。小字や俗称の起こりを語る話を、那加・稲羽・鵜沼・蘇原の四地区ごとに集め、浜見塚、与三郎池、甚六屋敷、片葉屋敷、金縄塚、嫁ふり坂、立岩と二つ岩、火の玉橋などを取り上げる。民話の語りを「」で引いたうえで、話の要素や他地方の類話、その土地の今の姿を書き添える。