西門で付けまげを釣るちょんまげづり
どんな伝承か
旧西門町には、かつての西門の跡が残っている。昔、土浦から西へ出る人は必ずここを通り、西から町へ入る人も西門をくぐり、郁文館の前を過ぎて旧外西町の武家屋敷の前を抜け、大町や田宿、中城のほうへ向かった。そのころは誰もがちょんまげを結っていたが、年をとって髪が薄くなると結えなくなり、シュロの皮を黒くして作った付けまげをかぶる者もいた。武士の家の腕白な子らは、そうした百姓の老人が西門をくぐるとき、釣り竿の先にとりもちをつけて付けまげを釣り上げるいたずらをよくしたという。これを「ちょんまげづり」と呼び、取られた老人は相手が武士の子なので怒ることもできず、慌てるばかりだったそうだ。
原典より
武士の子の中の腕白小僧は、作ったちょんまげをかぶった百姓の老人が西門をくぐるとき、釣竿に「とりもち」をつけて取るといういたずらをよくやったという。—— 土浦市史 民俗編――伝説(土浦市(編)・土浦市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
土浦市史 民俗編――伝説(土浦市(編)・土浦市史)
『土浦市史 民俗編――伝説』は、市史の民俗編のうち第一節「土浦の伝説」と第二節「ことわざ」の冒頭を収める。首洗い井戸、狐の嫁入りや化かされ話、宍塚大池の大蛇、佐野子のカッパの手、弘法大師の石いもと照井、大聖寺の竜の爪、如宝寺の木食上人の入定など、市内の地名・寺社・池にまつわる伝説を、古老の話や市報・ふるさと運動の調査・資料館の調査・『東村誌』から引いて記す。各話に見出しを立て、ことわざは天候・動物などの題目ごとに番号を付けて掲げる。