黄金の鈴を求め上人の墓を掘った男の死
どんな伝承か
明治三十年代になって、小岩田の如宝寺に葬られた木食上人は入定のとき黄金の鈴を携えていったという噂が広まった。何人かが相談して墓を掘り返すことに決めたが、いざとなると祟りが恐ろしくなり、誰も手を出そうとしない。結局、言い出した首謀者がひとりで掘ったものの、出てきたのは密教の仏具が数点だけで、黄金の鈴は見つからなかった。墓を掘ったその男は間もなく病に倒れて亡くなり、村人たちは上人の霊の祟りだと語り合ったという。
原典より
その墓を掘った者は、間もなく病気にかかり亡くなってしまったので、村人たちは上人の霊乞だといっていたそうです。—— 土浦市史 民俗編――伝説(土浦市(編)・土浦市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
土浦市史 民俗編――伝説(土浦市(編)・土浦市史)
『土浦市史 民俗編――伝説』は、市史の民俗編のうち第一節「土浦の伝説」と第二節「ことわざ」の冒頭を収める。首洗い井戸、狐の嫁入りや化かされ話、宍塚大池の大蛇、佐野子のカッパの手、弘法大師の石いもと照井、大聖寺の竜の爪、如宝寺の木食上人の入定など、市内の地名・寺社・池にまつわる伝説を、古老の話や市報・ふるさと運動の調査・資料館の調査・『東村誌』から引いて記す。各話に見出しを立て、ことわざは天候・動物などの題目ごとに番号を付けて掲げる。