網に掛かった山口観音
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どんな伝承か
赤崎町山口に、こつたて、東風館という屋号の旧家がある。昔この家に二人の兄弟の若者が住んでいた。ともに近所でも評判の働き者で真面目な青年であったが、田畑もなく大変貧しく、日雇いをしたり浜で小漁をしたりして生計を立てていた。ある朝、いつものように早く起きて漁のため網を巻いていると、網の中にピカピカ光るものが入っていた。急いで引きあげてみると、それは一体の観音像であった。二人は有難いことだと祠を建てて丁寧に祀り、朝夕の礼拝を欠かさず仕事にもいっそう精を出したので、以後は不漁ということがあまりなくなったという。この観音は今も山口部落の守り本尊、山口観音として信奉されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説(大船渡市(編)・大船渡市史・自治体史(民俗))
『大船渡市史 第4巻(民俗編)』一節所収の伝説。岩手県大船渡市の木石・山・坂洞穴塚・水部・長者旧家・社寺・地名の伝説を採録する。
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