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網に掛かった山口観音

所在地岩手県大船渡市赤崎町山口(山口観音)
年代不明
登場貧しい兄弟の若者
出典大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

赤崎町山口に、こつたて、東風館という屋号の旧家がある。昔この家に二人の兄弟の若者が住んでいた。ともに近所でも評判の働き者で真面目な青年であったが、田畑もなく大変貧しく、日雇いをしたり浜で小漁をしたりして生計を立てていた。ある朝、いつものように早く起きて漁のため網を巻いていると、網の中にピカピカ光るものが入っていた。急いで引きあげてみると、それは一体の観音像であった。二人は有難いことだと祠を建てて丁寧に祀り、朝夕の礼拝を欠かさず仕事にもいっそう精を出したので、以後は不漁ということがあまりなくなったという。この観音は今も山口部落の守り本尊、山口観音として信奉されている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説(大船渡市(編)・大船渡市史)

『大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説』は、大船渡市が編んだ市史の民俗編である。この写しには、第六章「俚諺・俗信」の軽口・地口の類と、天候予知や吉凶の前兆、禁忌、呪法などの俗信、第七章「伝説・昔話」のうち伝説の節を収める。伝説は木・石、山、坂・洞穴・塚、水部、長者旧家、社寺・堂閣、地名などに分けて、五葉山や日頃市・末崎など市内各地の言い伝えを並べる。

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