空舟で鹿折浜に流れ着いた皆鶴姫
どんな伝承か
京都鞍馬寺の住職鬼一法眼の娘皆鶴姫は、学問に励む義経と思いを交わし、父の秘蔵する六韜三略を盗み出して与えた。父は下総鹿島の神官に転じたのち紛失を知り、姫を勘当して九十九里浜から遠島に処した。姫は空舟に身を託し、本吉郡の鹿折浜に漂着する。里人が罪人を上げまいと舟を押し返すと、姫の肌身の観音の力で海が陸に変じ、その地を罰ヶ崎、今の蜂ヶ崎と呼んだ。舟は松岩村弥陀ヶ崎に流れ着き、姫はそこに住んだ。死後は火葬にされ、肌着の観音は観音寺に移して観音堂が建てられたという。
原典より
京都の洛北に鞍馬寺といふ大寺があつた。—— 日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。