斧を入れると浮いたオカメの顔
どんな伝承か
沢邸の庭渡神社の祭日は旧暦六月一日であった。この日は若い者が拝殿で飲み食いをし、太鼓を打ってお籠りをした。昔は咳止めのまじないとして、社に鶏の絵を上げたという。境内にはケヤキの巨木があり、かつてこの木に斧を入れたところ、切り口にオカメの顔が浮かび出たと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。