江志山で御馳走をとられた話
どんな伝承か
白石市小原の江志山でのことである。ある人が祝儀に呼ばれ、御馳走をツッコに包んで家路についたところ、途中で狐に追いかけられた。酒が入っていたためになすすべもなく、包んだ御馳走をそっくり取られてしまったという。報告書は、気持ちの少しゆるい人、おかしい人、やわらかい人、賢くも愚かでもない中途半端な人が狐に化かされるのだと前置きしたうえで、この一件をその例として挙げている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮城県白石市下戸沢民俗調査報告書――伝説・怪異
『宮城県白石市下戸沢民俗調査報告書――伝説・怪異』は、宮城県白石市の下戸沢地区で行われた民俗調査の報告書である。年の暮れの行事の記述に続いて、白石川の淵や山の地名の由来、蛇骨沢や鎌倉岩、三丈滝の不動明王、万蔵稲荷、鬼婆、ガマ仙人、狐に化かされた話などを収める。口承文芸は昔話・伝説・世間話の三つに分け、一話ごとに題を立てて土地の人の語りを短くまとめ、行事の項には注を付す。