杉から落ちて笑う十数の首
どんな伝承か
白石城下から米沢へ出る七ヶ宿街道を通りかかった商人がいた。その日は天気がよく足も軽かった。街道沿いの杉林にさしかかると、突然、杉の木からドスンドスンと音がした。杉のてっぺんから男と女の首が落ちてきたのである。その数は十数もあった。首は商人を見ていっせいにゲラゲラ笑うと、そろってすーっと木のてっぺんへのぼり、そのまま消えた。ふと気がつくと杉の木の上には雲が流れているばかりであった。つるべ妖怪という名は、首が下がったり上ったりすることから生まれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承