家康を渡した椎名家の東照権現
どんな伝承か
野木崎の椎名半之助宅には徳川家康を祀った東照権現の社がある。先祖の椎名半之助が家康を川で渡した縁により御朱印地百石を賜り、そのことによって権現社を建てて祀ったものだという。下総旧事考にも野木崎村の東照権現社として載り、椎名半之助の家の伝えとして、慶長年中に家康がこの地を通った折の遺愛の地に祠を建てたと記し、祭日は四月十七日、社領は八町四方の除地であったと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。