カラサデの晩に尻を撫でられる禁忌
どんな伝承か
大塚町の人々が参る万九千さんは、国道九号線が斐伊川を渡る神立橋の、東のたもとから少し北に建つ神社である。大国主命を中心とする一万九千の神々がここで縁結びの相談を済ませ、神立橋から旅立たれるのでこの名があるという。神々が発つ十一月二十六日が祭りの日で、人々は餅を搗いたり新米を携えたりして参った。この祭りの晩はカラサデサンの晩と呼ばれ、神様が道を通られるので、戸の節穴からのぞくと目がつぶれ、便所へ行くと尻を撫でられると言い伝えられている。
原典より
また、この祭りの晩はカラサデサンの晩といい神様が道路を通るので、この時、戸の節穴からのぞいていると目がつぶれ、便所に行くと尻を撫でられるといわれている。—— 島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編))
『島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの』は、出雲市大塚町の民俗調査報告書のうち、「XII 村の神」の章と「XIII 年中行事」の章の冒頭を収めたものである。氏神の大歳神社の祭りと由緒書、同族神・屋敷神・屋内神、札うち、講、寺、俗信、キツネに憑かれることを「サバラレル」と呼ぶ憑きもの、民間療法を、昭和五十七年ごろの聞き書きで記す。年中行事は正月準備から一月十一日の鎌初めまでで、文の途中で切れている。