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観音像に隠した十字架とマリア像

所在地埼玉県川口市大字芝(如意輪観音堂)
年代伝承
登場タケノヤゴンシチ、処刑された隠れキリシタンの武士(権七)
出典川口市史 民俗編――伝説

どんな伝承か

芝にはかつて万蔵寺という寺があり、一体の観音像を祀っていた。江戸時代の末に寺が焼けたとき像は厨子ごと運び出され、寺は再建されずに塚越の如意輪観音堂へ移された。言い伝えでは、江戸の昔この地に住んだ武士タケノヤゴンシチは隠れキリシタンで、十字架とマリア像を観音像に納めて拝み、教えを広めていた。代官の娘も信者となって権七と結ばれたが、やがて発覚して権七は処刑され、娘は長徳寺の和尚のとりなしで改宗を条件に命を救われた。代官は婿を悼み、取締りの目を逃れるため寺を建てて像を納めたのが万蔵寺だという。見ると目がつぶれるとされ厨子は開かれなかった。実物は胎内に小像と十字架を納めた阿弥陀如来坐像である。

原典より

昔、芝に万蔵寺という寺があって、そこに一体の観音像が安置されていた。—— 川口市史 民俗編――伝説(川口市(編)・川口市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

川口市史 民俗編――伝説(川口市(編)・川口市史)

『川口市史 民俗編――伝説』は、川口市が編んだ市史民俗編のうち、第四章「伝説」を収めたものである。六兵塚や首塚などの塚、山・池沼・樹木にまつわる話、八百比丘尼の椿、神社・地蔵・観音・薬師の霊験、地名の由来、正月の餅を搗かない家例や蛇まつり、川口の鋳物の始まりなどを、地内の地名や家名とともに記す。自然伝説、信仰伝説、歴史伝説の三節に分け、節の中を塚・山・池沼などの項に立てる。

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