銀毛の老猿が倒れていた猿額山
どんな伝承か
猪のヌタウチを狙って山へ入った者がいた。真夜中、黒く大きなものが襲いかかってくる。引き金を引いても弾ははね返されるばかりで、最後の一発を撃ち尽くすと、もう駄目だと岩陰へ倒れ込んだ。夜が明けて見れば、全身を銀色の毛におおわれた老猿が、鐘をかぶって倒れていた。のちに祠を建てて祀ったという。
原典より
猪のヌタウチを待って撃とうと山へ行った。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書)
『新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説』は、香川県の叢書の民俗篇のうち、第八編「口承文芸」を収めた部分である。香川県内の昔話と伝説を扱い、昭和初年からの採集の歩み、呼び名や発端・結末の句、桶屋やほうろく売り・遍路などの運び手、語り手の横顔を論じたうえで、綾上町などで聞いた未発表の昔話を話者名付きで掲げる。伝説の章は樹木・石と岩・水と池と渕・塚と穴・祠と堂・坂と山と峠と谷・動物の項目に分け、各話の末尾に伝承地の郡町名を添える。