吉凶を見る暦になった外海の教会暦
どんな伝承か
外海地方のキリシタンは、カトリック教会が典礼の指針として定めた教会暦の一部を忠実に受け継いできた。しかし、その暦に結びつく典礼を知るすべが無かったため、暦はいつしか日の良し悪しを占うためのものに変わってしまったという。本来の教会暦が吉凶と関わりを持たないのとは対照的な姿である。
原典より
外海地方のキリシタンはその一部を忠実に伝承したが、関係の典礼を知る方法がないので、暦は日の吉凶を見るものと変わった。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。