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江戸に満ちた稲荷と狐の神使

所在地東京都文京区小石川(澤蔵司稲荷)
年代伝承(古代〜近世)
登場江戸庶民
出典動物妖怪譚

どんな伝承か

稲荷の神使が狐とされるのは、宇賀御魂を専女とも三狐神とも呼んだことに由来すると説かれてきた。徳川の世の江戸には稲荷の祠がおびただしく、伊勢屋と犬の糞に並べて数えられたほどである。古墳に住みついた狐をそのまま鎮守に祭ったから、田沼意次が稲荷に祈って出世したから、淫祠の取り壊しの折に五穀の神として見逃されたので他の祠が稲荷に化けたから、と理由は諸説ある。名の知れた社としては小石川の澤蔵司稲荷、下谷の妻恋・笠森・清水、芝の烏森、浅草の玉姫と藪、青山の飛、深川の大和などが挙がり、笠森は瘡に、大和は疝気に効くとされた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年))

『動物妖怪譚』は、日野巌が大正六年に筆を起こし、大正十一年の跋と大正十五年の再記を添えて著した伝説の動物の研究書である。鬼・天狗・河童・人魚・雪女・龍・雷獣・狐・狸・獏・鯰・猫など日本の伝説に現れる動物を取り上げ、記紀や万葉集から近世の随筆までの記事を原文の引用ごと示して起源と変遷をたどる。序論で起原・歴史的変遷・分類を論じたのち二十六の項目を立て、結論では迷信から科学へ近づくことを説いて閉じる。

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