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堀川のカラウメと火車の伝説

所在地千葉県匝瑳市堀川
年代昭和15年頃
登場老婦人の証言
出典霊魂の行方

どんな伝承か

著者が千葉県内を歩いていた頃、八日市場に近い横須賀の長徳寺で住職から聞いたのは、当時の栄村堀川では葬式より先に遺骸を埋め、空の棺を据えて式を営む、これをカラウメと呼ぶという話だった。のちに堀川を訪ねると、この風は近年まで続いていた。四十年ほど前に嫁いできた老婦人によれば、二人が棺をかつぎ、近親と僧だけで墓地へ埋めに行き、そのあと家へ戻って盛大な葬儀を営む。会葬者は大勢待ち、近しい者と僧は屋内で、ほかは廊下で焼香したという。老婦人はこれをカラダメと呼んだ。土地では、ある旧家の葬儀の最中に空がかき曇って疾風が起こり、火車が棺の遺体をさらったという伝説を由来に説くため、これを語りたがらない人もいる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・1984年(昭和59年))

『霊魂の行方』は、最上孝敬の葬送習俗に関する論説を集め、名著出版が昭和五十九年に刊行した論集である。死者の霊を家から送り出す霊送りやカラダビ、骨掛け、男女別墓制と半檀家、無縁仏、盆と施餓鬼、葬儀の水など、千葉・埼玉をはじめ各地で聞き取った習俗と既刊の報告をもとに論じる。「霊送りとその周辺」「葬送の諸問題」「葬祭の民俗」の三章に二十八篇を収め、巻末に初出一覧、大島建彦の解説、年譜、著作目録を付す。

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