雷電山の山姫さま
どんな伝承か
埼玉県東松山市の雷電山には山姫という神がいるとされた。年に一度、晴れた秋の日に山姫が踊りを舞い、遠くまで美しい音楽が聞こえるという。ただし山姫は一本足で、両足の者を見ると呪うため、踊りを見たければ片足で登り栗を17個供えねばならないと言われていた。ある若者がこの条件を満たして登ったが、帰らぬまま。村人に屋根の上で発見され、三日三晩眠り続けた。その後老人となった彼が描いた山姫の姿は、一本足でその足は蛙のものだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説(東松山市(編)・東松山市史)
『東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説』は、東松山市が編んだ市史の民俗編のうち、伝説の部分を収めたものである。岩殿山の悪龍退治や比企一族の落人の話、永福寺の河童の詫証文、箭弓神社の銭絵馬、狐に化かされた話、神かくし、雪女郎など、市内の寺社・坂・沼・塚にまつわる四十六話を載せる。各話は会話を交えた語り口に書き直され、多くの話の末尾に〔 〕で由緒や文献上の注を添える。