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下沼の巡礼坂のいわれ

所在地埼玉県東松山市下沼(巡礼坂)
年代文化
登場語り手、伝承者
出典東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

江戸時代、観音巡礼が流行した時期に、東松山市下沼の土橋付近で、北国から父の菩提を弔うため西国三十三箇所を巡礼中の母娘が立ち寄った。寒い夕方、橋のたもとで母親が急に体調を崩し、薬を求めに走った幼い娘が戻った時には、母はすでに死亡していた。母親は三十余歳、娘は七歳であったが、近所の人々の支援を断り、一七日後に娘は一人で巡礼の旅を続けたという。この出来事により、この坂は巡礼坂と呼ばれるようになった。また、橋が朽ちて親子が水に落ちたという別の伝承も存在する。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説(東松山市(編)・東松山市史)

『東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説』は、東松山市が編んだ市史の民俗編のうち、伝説の部分を収めたものである。岩殿山の悪龍退治や比企一族の落人の話、永福寺の河童の詫証文、箭弓神社の銭絵馬、狐に化かされた話、神かくし、雪女郎など、市内の寺社・坂・沼・塚にまつわる四十六話を載せる。各話は会話を交えた語り口に書き直され、多くの話の末尾に〔 〕で由緒や文献上の注を添える。

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