田尻・茨目の天神講と口伝の天神経
どんな伝承か
柏崎では天神様を祀ることが盛んで、天神講は一月ないし二月二十五日に行うところが多い。子供たちはヤドに集まると天神様に灯明や供物をあげ、手を合わせて勉強がよくできるようにと拝んだ。時には天神経を読んだりもしたという。山田貢は『あったとさ』のなかで、田尻附近のどこの家でも年取りの晩には天神様を飾って御酒と三色の菱形の餅を供え、天神経を読んで、大神宮様や如来様と同じように拝んだと記している。この天神経は松山雍二が茨目で聞き書きし、読みやすく漢字に書きかえたうえで『高志路』に発表された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。