二重橋前へ十万人という東京進軍の噂
どんな伝承か
京都府警の特高課長だった杭迫軍二は、大本にまつわる不穏な情報として、出口王仁三郎が語ったという構想を日記に書き留めた。昭和神聖会の会員が一千万人に達したら、そこから十万人の代表を選んで二重橋の前に勢揃いさせ、大衆運動によって血を流さずに昭和維新を成し遂げ、皇道経済体制を敷くというものである。十万人が二重橋へ集まる図は、黒シャツ隊のローマ進軍になぞらえて神聖同盟の東京進軍と受け取られ、政府の支配者層は王仁三郎に改めて恐れを抱いた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元)
『出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相』は、武田崇元が著した、大本の出口王仁三郎の予言をめぐる解説書である。開祖出口ナオの神憑かりと王仁三郎の生涯をたどりつつ、日露戦争から太平洋戦争・敗戦に至る予言や、発禁とされた予言詩『瑞能神歌』、『霊界物語』の記述を取り上げる。予言と二度の大本弾圧を軸に歴史との符合を論じ、秘章で入蒙や出生をめぐる謎を扱い、巻末に年譜を付す。