神懸りで日清戦争を告げた宮城島金作
どんな伝承か
静岡県清水の神職長沢雄楯は、本田親徳から受け継いだ鎮魂帰神を実地に確かめるため、多くの神主、すなわち神を憑からせる者を育てた。その実験のうち最大の成果とされるのが二つの予言である。一つは明治二七年、宮城島金作に八千彦命が憑かって日清戦争を予言したもの。もう一つは明治三四年、上田喜三郎、のちの出口王仁三郎に小松林命が憑かり、長沢の審神者のもとで日露戦争について詳しく正確な予言をしたと伝えられるものである。
原典より
長沢雄楯は多くの神主(憑霊者としての)を養成して神懸りを実験したが、その内で最も大きな収穫は、明治二七年に宮城島金作に八千彦命が憑かっての日清戦争の予言と、…—— 鎮魂行法論――近代神道世界の霊魂論と身体論(津城寛文・津城寛文・宗教学) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鎮魂行法論――近代神道世界の霊魂論と身体論(津城寛文・津城寛文・宗教学)
『鎮魂行法論――近代神道世界の霊魂論と身体論』は、津城寛文が著し、春秋社から刊行された宗教学の研究書である。本田親徳・出口王仁三郎・浅野和三郎・友清歓真・川面凡児・田中治吾平・宮地水位など、近代以降の神道界とその周辺に現れた鎮魂行法家の系譜をたどり、その鎮魂帰神説や霊魂観をシャーマニズム研究の観点から整理する。序章と全七章からなり、第一章で行法家の群像を描き、第七章では「宗教的身体境界」の考え方によって鎮魂行法を類型化する。