竹藪で大いびきをかく大蛇
どんな伝承か
畑で仕事をしていた人が、暑いので休んでいると、向かいの藪から大きないびきが聞こえてきた。こんなところで誰が寝ているのかと不審に思うほどの大いびきだったので、近所にいた人をみな呼び集めて聞いていた。すると騒ぎ声に応じて何かが動き出し、正体が知れた。一升瓶ほども太い大蛇が、とぐろを巻いて眠っていたのである。蛇は枯れた竹をミシミシと折りながら、向こうへ這っていった。寝ているときには、ものすごいいびきをかくのだという。昔はそんなのがいたらしいと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)
『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。