三人で山に入ると猪が現れ
どんな伝承か
秦野市の山谷で聞かれた話。昔、狩人が三人で山へ行ったところ猪が出てきた。いちばん若い狩人がまん中に、年をとった者が両端にいたところ、まん中にいた若者が猪にさらわれてしまった。仲間は幾日も幾日も待ったが、撃とうとすると猪の上に人間が乗っているので撃つことができない。やがて髪がこんなに長くなってぼうぼうになった姿で、猪とどうして離れたのかも分からぬまま若者は戻ってきた。しかしそのときにはもう、人間の言葉が分からなくなっていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史・自治体史(民俗))
『秦野市史 別巻 民俗編』所収の妖怪・伝説(一〇〇話を七分類で収載)。神奈川県秦野市に伝わる口承を採録する。