橋の上で叔父が「よせよ」と叫びながら川に落ちた
どんな伝承か
親戚へ用足しに行った帰り、橋の上でおじさんが「よせよ、よせよ」と言っているのが見えた。何を言っているのかと思って危ないなと見ているうちに、おじさんは川に落ちてしまった。急いで川から引きずり上げて訳を聞くと、河童が出てきて「相撲取んべえ、相撲取んべえ」と言うので、いやだいやだと断っているうちに、とうとう押し出されてしまったのだという。おじさんには河童が見えていたらしいが、語り手には見えなかった。気持ちのせいではないかという。戦争の前も前、大正十年ごろの話で、語り手は当時一七、八だったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史・自治体史(民俗))
『秦野市史 別巻 民俗編』所収の妖怪・伝説(一〇〇話を七分類で収載)。神奈川県秦野市に伝わる口承を採録する。