はげ頭に触れた夜這いと娘はそこだ
どんな伝承か
秦野市に伝わる実話とされる笑い話。後家のいる家へ若者が忍び込むとき、戸に水を差したり小便で濡らしたりすると、音もなくスウッと戸が外れるという。ある若者がそうやって真っ暗な家に入り、この辺に娘がいるはずだと這って行って頭に触れると、それは禿頭の親父の頭だった。びっくりしていると、親父が「若い衆、娘はそこだ」と言ったので、驚いて用も足さずに急いで飛び出してきたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)
『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。