天神を七回り半する中里の裸参り
どんな伝承か
秦野市の下大槻で語られた話。中里の天神の縁日である一月二十五日、その前の晩に、子供たちが七、八人連れ立って裸参りをした。身につけるのはパンツ一枚だけで、室川橋から上大槻へ出て、そこから駆け足で天神を七回り半して戻ってくるのだという。習字を持って行くと字が上手になるといわれ、よく持参した。参る前には、この先の川で身体を清めてから出かけたという。同書の文献には、上大槻の天神様が瓜生野の弘法様と信仰上のことで争い、本町の斎ヶ分でこれを仲裁したという伝えも併せて載る。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)
『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。