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谷底へ流され埋もれた鐘楼の半鐘田

所在地神奈川県秦野市小原(小原薬師)
年代不明
登場—
出典秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪

どんな伝承か

昔、小原薬師の入口には大きな鐘楼があり、その鐘の音は四方八方に響き渡っていた。ある夜、稲妻とともに大雨が降り出し、あっという間に鐘楼を谷底へ流し込んでしまった。続く稲妻を合図のように丘が裂けて鐘楼をすっぽり埋め、一瞬であたりの姿は変わり果てた。その恐ろしさを見た薬師様は、慌てて次の安住の地を求めて引っ越したのだとも伝えられる。何年かたつと、鐘楼の埋まった上はいつしか開墾されて田になった。小原の人々はありし日の鐘楼をしのんでこの田を半鐘田と呼び、今でも地中から鐘の鉄分が錆となって浮き出てくるという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)

『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。

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