曽我兄弟が仇討ちを願った白体不動
どんな伝承か
三廻部から柳川を抜けて八沢へ向かう途中、柳川の最も奥まった所に白体不動がある。不動尊の肌はふつう赤や青や黒だが、この像は全身が真っ白で、日本に三体しかないものの一つだと土地の年寄りは伝えてきた。曽我五郎・十郎の兄弟が父の仇を討とうと十八年にわたり心願をかけて参詣したという古文書が残り、富士の巻狩りの折にも参ったといわれる。そのため鎌倉や横浜方面から参詣に来る人もある。柳川の人々は元日などには、この不動と上秦野神社へ必ず参るのが習いだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)
『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。