中空に吊り上げられた二つの棺
どんな伝承か
吾妻山から築沢を通り、大樽川に合流する烏川のほとりに、権助という者が住んでいた。その家の老猫が魚を盗んだので追い出した。やがて権助が死に、隣村へ嫁に行った権助の長女が子を背負って葬式に来る途中、真黒い雲が天から下りてきて、背中の子が吸い上げられてしまったという。そこで権助と孫の葬式をすることになったが、この二つの棺が中空に吊り上げられ、和尚の読経でようやく降りてきたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史・自治体史(民俗))
『米沢市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説。山形県米沢市に伝わる鳥獣草木・山川湖沼・地蔵社寺の伝説を採録する。