田沢の七不思議と栗殻不動
どんな伝承か
米沢市田沢には七つの不思議が語り伝えられている。弘法大師が通りかかったとき、小川で芋を洗っていた者が所望された芋を「石芋」だと偽って与えなかったため、その芋は本当に石のように固くなって食べられなくなったという。また大師に「急所が見えるぞ」と言われて口答えした家では、それ以来主人が男根をわずらうと伝える。錠をかけるとかえって泥棒に入られるので錠はかけない。雨が降っても雨だれは落ちず、あるいは音がしない。田んぼの田螺はどれも盲目で、ヒルは人の血を吸わない。祀っている不動さまは栗の殻なので栗殻不動と呼ぶという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史)
『米沢市史 民俗編――伝説』は、米沢市が編んだ市史の民俗編から、第八章「口承文芸」第三節「伝説」を収めたものである。狐・河童・蛇にまつわる話、上杉家の家臣や弘法大師・源義経にちなむ話、沢・池・岩の由来、地蔵や不動尊の霊験、温泉の開湯譚、長者屋敷など、米沢とその周辺に伝わる伝説を一話ずつ短くまとめて載せる。全体を「鳥獣・草木」「人霊」「山・川・湖沼」「地蔵・社寺」「温泉・町・村」の五項に分け、遠山と田沢の七不思議も列挙する。