天から降った米と大善院の井戸
どんな伝承か
『米沢地名選』によれば、霊峰飯豊山は穀物の神の山であり、その飯豊山に見守られて豊かな米の沢ということで「米沢」という名が出たのだという。一説によれば、元正天皇の養老三年の春三月、桃のような米が天から降ったことから米沢という名が生まれたとも伝える。また城の三の丸の艮の隅にあった井戸から白い水が湧き、あたかも米の研ぎ汁のようであったので米沢の名が起こったともいっている。その井戸は今も大善院の境内にあるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史)
『米沢市史 民俗編――伝説』は、米沢市が編んだ市史の民俗編から、第八章「口承文芸」第三節「伝説」を収めたものである。狐・河童・蛇にまつわる話、上杉家の家臣や弘法大師・源義経にちなむ話、沢・池・岩の由来、地蔵や不動尊の霊験、温泉の開湯譚、長者屋敷など、米沢とその周辺に伝わる伝説を一話ずつ短くまとめて載せる。全体を「鳥獣・草木」「人霊」「山・川・湖沼」「地蔵・社寺」「温泉・町・村」の五項に分け、遠山と田沢の七不思議も列挙する。