幾百本の白旗が敵を退けた松原
どんな伝承か
米沢の西から関根のあたりまで続く松原を、白旗松原と呼んでいる。八幡太郎義家が東征したとき、敵の軍勢が桧原越えに攻め寄せ、舟坂峠から眼下を望むと、松原に白旗が幾百本も立って風にはためいていた。それを見て恐れをなし、兵を退いたのだという。義家はこの縁で白旗八幡をこの地に建てて祀ったと伝える。もっとも、松原の起こりについては別の説もあり、米沢の町割を定めた直江山城守兼続が慶長年間にここへ松を移し植えたのが始まりだともいわれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史)
『米沢市史 民俗編――伝説』は、米沢市が編んだ市史の民俗編から、第八章「口承文芸」第三節「伝説」を収めたものである。狐・河童・蛇にまつわる話、上杉家の家臣や弘法大師・源義経にちなむ話、沢・池・岩の由来、地蔵や不動尊の霊験、温泉の開湯譚、長者屋敷など、米沢とその周辺に伝わる伝説を一話ずつ短くまとめて載せる。全体を「鳥獣・草木」「人霊」「山・川・湖沼」「地蔵・社寺」「温泉・町・村」の五項に分け、遠山と田沢の七不思議も列挙する。