姉と娘に化けて畑を手伝う狐
どんな伝承か
小沢の小沢川の上流に栗木平と呼ばれる畑のある場所がある。ある女の人が、たばこ畑へたばこの土寄せをしにでかけた。手間のかかる大変な仕事なので、小沢のなかに嫁いだ姉とその娘が手伝いに来てくれたらと思って仕事を始めたところ、二人がすぐ手伝いにやってきた。助かったと思って手伝ってもらい、やがて夕方になると、二人はもう晩だから早く切りあげて帰れと言い残して戻っていった。ところが二人が土寄せしたところを見ると目茶苦茶で、後始末をして家に戻り、近くの姉に文句を言いに行くと、二人ともそんなところへは行っていないという。キツネにだまされたのであった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史)
『脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承』は、下北半島の最西端にある脇野沢村の村史民俗編のうち、口承文芸を扱った第七章である。村で採集した一一七話の昔話の特色と語りの場・語り手、地名をめぐる伝説、人を化かすキツネや狐の嫁取り・仇討ちの世間話、夢の予兆をめぐる伝承、天候や豊漁・豊作の諺を収める。章を昔話、伝説と世間話、諺と言葉遊びの三節に分け、昔話には『日本昔話大成』の話型分類による対照表を付す。