松の木に注射・肥溜に手をかざす
どんな伝承か
埼玉県草加市に伝わる話(『埼玉県伝説集成』)。ある晩、急病人があるからと往診を頼まれた医者が人力車で出かけたまま夜明け近くになっても帰らず、心配した家人が捜しに出た。すると、人家のない道端の松の木に向かって一生懸命注射をしている医者の姿を見つける。近くでは人力車夫が、膝掛けの毛布を肥溜めにかぶせ『温かくていい気持ちだ』と手をかざしていた。二人とも狐に化かされたのだろうということで、ようやくのことで連れ戻したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史・自治体史(民俗))
『草加市史 民俗編』所収の伝説。埼玉県草加市に伝わる地名・塚・神社・地蔵・狐狸の伝説を採録する。