蕎麦の花の海を泳いで歩いた人
どんな伝承か
あちこちの畑で蕎麦を作っていたころの話。花の時分になると畑一面が真っ白になり、遠くから眺めれば雪の原のように見えたという。そんな蕎麦の花の季節のことだった。ある人が狐に化かされ、夜中に「おお深い、おお深い」と言いながら、蕎麦畑の中を泳ぐようにして歩いていたのを助けられた。助け起こされたとき、カーン、カーンと鳴きながら狐が逃げていくのが見えたという。ほかにも、道と思い込んで田の中を大難儀して歩いていたという話もあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史・自治体史(民俗))
『草加市史 民俗編』所収の伝説。埼玉県草加市に伝わる地名・塚・神社・地蔵・狐狸の伝説を採録する。